ユニットについて

ユニットについて

本研究ユニットでは、新たな素子「局所ドメイン」に基づく脳の柔軟性を実現する動作原理の解明を目指し、線虫・ショウジョウバエ・ゼブラフィッシュ(小型魚類)という異なる実験モデル動物を用いた研究を展開する。本ユニットで取り扱うモデル動物は、いずれも遺伝学、分子生物学、イメージング、オプトジェネティクスなどの研究手法が揃っており、また画像データ解析と生命現象の数理モデル化による理論研究を並行して進めることで、生物種を越えた神経情報処理の基本原理を見いだし、私たちの脳が発揮する柔軟性の本質の理解へと繋げる。本研究の成果は脳科学の分野にとどまらず、脳を模倣した高性能人工知能の開発や医学・医療への新しいアプローチ、心理学・芸術・言語学など、幅広い分野への展開が期待できる。

ユニットリーダーからのメッセージ

森教授

人間は、柔軟に考え臨機応変に行動することで、日々変わりゆく環境世界を生き抜いていきます。また、芸術家は作品を創作し、作曲家は音楽を創造し、作家は小説を書き、科学者は独創的な研究をします。このような、現状打破していく原動力も、クリエイティブでオリジナリティの高い創作活動も、あるいは、日々を滞りなく淡々と過ごしていく人間の強さも、脳のいとなみによって作り出されています。では、脳の柔軟性や可塑性は、どのように実現されているのでしょうか。我々の研究ユニットでは、小規模動物の脳の動作原理を研究することで、この人類最大の謎にチャレンジします。名古屋大学は、線虫、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュなどの小動物を用いて、脳神経回路の情報処理機構を研究する研究者が、世界的にみても類をみないほど、多数集っています。研究ユニットがハブとなり、第一線で活躍する国内外の神経科学研究者との活発な交流を通して、脳科学における革新的概念を創出したいと考えています。我々の研究をさらに発展させることで、コミュニケーションの成り立ち、起業家精神、経済や政治の動向、芸術の意義など、あらゆる人間活動の生物学的基盤を理解できると期待できます。また、脳機能が破綻することで生じる精神・神経疾患の発症機構の理解にも繋げていきたいと考えています。

研究体制

本ユニットではモデル小動物を用いた実験生物学者(線虫:森 郁恵、ショウジョウバエ:上川内あづさ、ゼブラフィッシュ(小型魚類):坂内博子、小橋常彦、いずれも名古屋大学)、およびデータ解析と理論モデルの確立を行う理論研究者(Rex Kerr、カリフォルニア大学サンフランシスコ校)が主要メンバーとして参画し、研究を進める。更に名古屋大学内の関連する研究プロジェクトや国内外研究機関とも連携して、学際的な融合型脳研究拠点として最先端の独創的研究を推進する。

関連プロジェクト

  • 統合イメージングサイエンス研究拠点:サブアトムダイナミクスから脳機能までを捉える
    頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラム(日本学術振興会)
    代表機関:名古屋大学、代表研究者:菱川明栄
  • トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)
    世界トップレベル研究拠点プログラム(WPIプログラム)(文部科学省)
    設置機関:名古屋大学、拠点長:伊丹健一郎

連携機関

- 大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所
- 豊橋技術科学大学
- 東京大学
- 京都大学
- ハーバード大学医学大学院(アメリカ合衆国)
- ハワード・ヒューズ医学研究所 ジャネリア・ファーム・リサーチ・キャンパス(アメリカ合衆国)
- 仁荷大学校(Inha University・韓国)
- フライブルグ大学(ドイツ)

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